寒くなってきましたね
寒くなってきましたね。オープンから1ヶ月以上が経ち、11月も3分の1が終ってしまいました。徐々に来院患者さんも増え始め、25~30人くらいの一般診察の方と、10~15人ほどのインフルエンザワクチンの予約接種の方で、外来は結構忙しくなってきました。最初の1ヶ月は、9割がメガシティタワーズの方でしたが、徐々に太子堂の方や跡部北の町、南久宝寺の方が増えてきました。なかには明美町からも来てくださる患者さんもいらっしゃいます。我々のクリニックの評判を聞いて来てくださる方も多く、お一人お一人に魂を込めて診察してきたことが認められているようで嬉しい限りです。ですが、そのために待ち時間が長くなってしまうこともあり、大変申し訳なく思っています。
開業医の先輩方から「今日は、一日120人も来たよ!」などと聞くこともありますが、一体どうやってそれだけの患者さんを見ることができるのだろう?と不思議に思います。
一人に平均10分かけるとすると、1時間には6人しか診ることができず、4時間で24人、8時間で48人です。平均5分だとしても8時間の診察で96人です。5分間の診察などは流れ作業そのものですから、質の高い診療はできません。特に漢方診療などは、新患さんには平均15分、長い人で30分ぐらいかかることもありますので、みぞぐちクリニックでは、現在も、そして今後も一日100人の患者さんを診ることはないでしょう。患者さんに満足していただける質の高い診療を維持するには、8時間労働で60人が精一杯だと思っています。経営的はちょっとさみしいですが・・・(笑)
さて、ガクッと冷え込むと風邪の患者さんも増えてきますが、それにも負けず劣らず、「冷え」を訴える患者さんも増えてきます。特にご高齢の方や女性の方には、手足が冷えてお困りの方がたくさんいらっしゃいます。
この「冷え」に関しては、西洋医学では全く太刀打ちできません。そもそも欧米人には「冷え」と「肩こり」は無いとまで言われるくらいですから、「冷え」の治療法が無いのは当たり前と言えます。ところが日本漢方には「冷え」改善させるものが数多くあります。一番有名なのは「トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ」と、舌を噛みそうになるくらい長い名前の漢方薬です。これでも冷えが改善しない人には、「附子(ぶし)」と呼ばれる生薬を1~3g/日ぐらいの量で加えます。その他にも、数多くのバリエーションがあり、患者さん個人の体質に合わせて選んでいきます。
ただし、これまでの経験上、漢方の定石通りに選んでも有効率は7~8割ですから、「これ、効かないな」と思ったら、ダラダラとは使わず、どんどん変更していきます。他院で「1年間も同じ漢方を飲み続けたのに、効かなかった」ということを時々聞きますが、当院ではありえない話です。効果のある漢方薬は2週間以内になんらかのプラス反応が見えてきますので、よく粘ったとしても1ヶ月です。それ以上飲んでも相性が合ってないのですから効くわけがありません。治るまでには1年かかるかもしれませんが、反応が出るのは数日から数週間なのです。結構この点は皆さん間違って解釈しているのではないでしょうか?
今年も寒くなりそうです。しっかり体を温めて、風邪ひいて病院にお世話にならないようにしましょう!でも、困ったときは、みぞぐちクリニックにご相談ください。